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フランス駐在員(9件)

沖縄県産業振興公社海外事務所に勤務する所長・駐在員からのレポートや貿易に関すると取引準備・契約・輸出入方法をご紹介。






《貿易の基礎知識》 | 取引準備 | 契約 | 輸出入手続き


  • 2017.09.13 【フランス駐在員】沖縄の伝統工芸の未来を考える 

    公社の委託駐在員になって、常に気になっていることがある。
    沖縄の伝統工芸だ。いつかこの沖縄の生きる財産をヨーロッパに紹介できないかと思ってきた。しかし工芸の島と呼ばれるほど工芸が盛んなはずのこの島で、沖縄の日常生活で目にする工芸品は意外にも少なく、伝統工芸品というとどうしても高級なお土産品、高価な着物のイメージで止まっているような気がしていた。

    今回沖縄にしばらく滞在することもあり、沖縄の伝統工芸品の可能性を探るべく、そのへんの事情に詳しいゆいまーる沖縄の代表取締役社長の鈴木修司さんにお話を聞きに行った。沖縄の工芸産業について最近メディアで目にするのは、衰退の一途をたどっているというニュースばかり、理由は単純に需要が減り、時代の流れなのかと思いきや、鈴木さん曰く、産業全体では実は商品供給が間に合っていない状態だという。本来ならそういう状態であればもっと作り手が増えるはずが、実際は減る一方...その原因は作り手の労働に対する収入の低さだという。もっと作り手に利益が届く方法はないか...その模索を続ける鈴木社長と今回ぬぬ工房の大城拓也を訪ねた。
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      大城拓也さんは、琉球絣の名工大城廣四郎氏を祖父に持つ方で、ご自身も琉球絣製作の第一線の担い手。その大城さんがぬぬ工房で手掛けているのは、デニムやジャケットなどの生地。琉球藍を用いた藍染めから織まで一貫して手作業で作られた布地はデニムでありながら柔らかく、伸縮性があり、身にまとうとどんなに快適だろうと思わずにはいられない素晴らしい布地だった。その最高のデニムで作られたジーンズを見せていただいたがとても履きやすそうで思わずほしくなったが、手織りの持つ生地の柔らかさが欠点となり、ジーンズの味でもある縫い目が埋もれてしまい、まだまだ改善しなければならないという。しかしながら沖縄の手織りの技術、染めの技術を現代の生活のニーズに応えるべく日々試行錯誤を続けつつ、またその過程を楽しむような大城さんの姿を見せていただき、純粋に胸を打たれた。生地そのものの付加価値向上、そして今まで開拓していなかった業界への参入がかなうことで、作り手の地位や条件が向上し、織物のみで十分自立していける環境が整うかもしれない...そういう前向きな夢をみせてくれた大城さんの手織りデニム。いつか大城さんのデニムがフランスのファッションの世界で目にすることを心から期待したい。
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    (担当:大城)


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  • 2017.07.12 C'est bon le Japon(セ・ボン・ル・ジャポン)

    2017年6月23日(金)から25日(日)までの3日間、ユーロジャパンクロッシング主催の日本の食文化イベント第4回 ? C'est bon le Japon セ ボン ル ジャポン ? が開催され、沖縄県豊見城市に拠点を置く株式会社ミヤギパッケージのオリジナルブランド「オリガミ サムライ」が展示販売された。パリの流行発信地区マレにある1000m?の会場La Halle des Blancs Manteaux (ラ・アール・デ・ブランマントー)にて行なわれたこのイベントには会場近辺の人気店、ユニクロ・マレ店、無印良品・マレ店も参加し、多くの来場者が詰めかけた。
    「オリガミ サムライ」とは組み立て式の紙製鎧甲冑のオブジェで、自社工場を持つ強みで、デザインから製造まですべて自社で行った純オリジナル商品。

    今年1月に行われたヨーロッパ最大級のインテリア・雑貨見本市メゾンエオブジェ出展の際にも主に高級デパート、およびミュージアムショップから積極的な引き合いのあった商品。今回は1月の展示会のフィードバックを参考にしてより手に取りやすいサイズ、パッケージにして一般客の反応を見る目的の出展で、あたりはまずまずのようだ。
    今回沖縄から今商品のプロデューサーである森武司さんと公社専門コーディネーターの石垣博也さんがこの展示会に合わせて渡仏。イタリア、フランスでの商談も取り付けての出張ということもあり大変多忙のようだったが前向きな商談が多く、パリの猛暑の中でもお元気そうだった。

    本商品は日本ではすでに日本橋三越本店で企画展販売されており、今後はインバウンド客向けに県内でも販売される。

    日本とヨーロッパ。日本ではインバウンド向け、ヨーロッパではハイセンスインテリアオブジェ商品として販売といわゆる売り方は違うが、「高級品」としての位置づけを壊さずにこだわりを持ち続けた戦略の成功例といえるのではないか。今後も県産品が第二の「オリガミ・サムライ」となるべくぜひヨーロッパに進出してほしいと思う。

    折り紙 サムライ

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  • 2017.06.12 【フランス駐在員】パリにて展開 日本の食文化を世界に広げるプロモーション事業

    4月下旬、日本各地の職人の方々が手間をかけて丁寧に作っている高品質な食材やお酒、伝統工芸品などを、フランスのパリから世界に発信する事業を行っているパソナ農援隊さんを訪問した。訪問のきっかけはパソナさんからのコンタクト。「沖縄の食材はフランスのトップシェフからの評判が良い。より多くの沖縄県産品、また沖縄ブランドを多角的に紹介したいと考えているのでぜひお話をしたい」ということがきっかけだった。
    沖縄県産品、さらに沖縄そのものを売りこむ意欲に満ちたパソナ農援隊パリプロジェクト。お話を聞くとこちらまでいろいろ一緒にやってみたいと思わせる、情熱に満ちた皆さんだった。

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    フランスを拠点に日本の地方創生を支援する。
    それが社長、田中康輔さんの想いのようだ。
    ヨーロッパ、フランス進出というのは必ずしもアジア圏のような大きなマーケットのような買い付けインパクトはないかもしれないが、フランス、特にパリは世界的に知られた美食の街。そこで活躍するトップシェフたちに食材を使ってもらうこと、そして、その食材のファンになってもらうことで、世界的なブランド力、付加価値力を上げることができる。その流れでメディアでも好意的に取り上げてもらうことで、よりよい商品をよい品質のまま作り続ける基盤を中小企業が持ち続けることこそが、それこそ地方を元気にするということになると考えられているようだ。
    そのような活動の中にあって、特に沖縄の物産、観光コンテンツは非常にポテンシャルが高いという。
    特に沖縄食材は常に新しいものを求めるトップシェフたちからのアタリは上々だそうだ。さらに食材だけにとどまらず、観光においても美しい海や、独特な文化、歴史というものもあり紹介する側としては総合的に多角的に紹介しやすい。特に世界観を大事にするフランス人に紹介するには、沖縄は最高の場所だと感じているとのことだった。
    2016年2月にはパリ市内に常設型のプロモーションショップ『L'épicerie par Pasona(エピスリー・パー・パソナ)』を開設し、レストランのシェフやバイヤー、個人の方などを対象に、日本全国の生産者こだわりの商品を紹介しているパソナ農援隊パリ。

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    単発的なプロモーションではなく、中・長期にわたるプロモーションを行うことが定着するには必要であるということを身に染みて体感している者にとっては、常設展示スペースを設けていることはやはりさすがな着眼点だなと感じた。
    願わくはいくつかの沖縄の企業がフランス進出を検討し、共同でプロモーション活動を行うよう連携を組めばきっとここで面白いことができる。そう思わせてくれる田中さんとの面談だった。
    今後そのような県内企業、事業者が出てきて来ることを期待したい。
    (担当:大城)

    パソナ農援隊 パリ
    https://www.facebook.com/PasonaAgriPartnersInc.inParis
    住所:L'épicerie par Pasona
    Chez La Maison du Sake
    11 rue Tiquetonne
    75002 Paris

    (パリ事業概要)
    http://www.pasona-nouentai.co.jp/pdf/201612_about.pdf
    (2016年プロモーション事例)
    http://www.pasona-nouentai.co.jp/pdf/201704_case.pdf

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  • 2017.03.24 【フランス駐在員】視察調査訪問

    2017年1月下旬、金良実局長率いる公社職員の方が視察調査のためフランスを訪問した。今回は、公社の支援を受けているミヤギパッケージの自社ブランド「オリガミ・サムライ」
    のパリ展示会に合わせての視察となっていた事もあり、私(フランス駐在員 大城洋子)も展示会出展準備やアテンド通訳等の中、視察調査に同行する事となり、かなり過密なスケジュールだったが、内容も濃く充実した視察調査ではなかったかと思う。

    初日はまず、職員の方との面談で始まった。
    面談の内容は、公社駐在員としてどのような活動を行っているのかという事と、フランス市場の景気等について意見交換をした後、2014年に日本展を行った際、沖縄をクローズアップして紹介してくれた高級デパート、ボンマルシェを中心にパリ市内の店舗視察を行った。その後、在フランス日本大使館へ木寺昌人大使を表敬訪問した。沖縄の泡盛が何よりも好きで、沖縄贔屓の木寺大使との会話は弾んだ。その後、フードコーディネーターの相原さんと面談し、沖縄食材のフランス進出の可能性について意見交換を行った。
    翌日は展示会初日であり、私は展示会場でアテンド通訳者として5日間アテンドした為同行は出来なかったが、パリにおける日本文化発信地であるパリ日本文化会館訪問、現地法人コンサル企業との面談等が行われた。

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    フランスは沖縄から遠いこともあり、なかなか現実的な沖縄の産業、物産支援活動をすることが他国と比べると多くはない。しかしながら、現在続くフランスにおける日本旅行ブーム、それに付随し来沖するフランス人観光客の増加に伴って沖縄の認知度も着実に上がり、以前よりビジネスチャンスを得る機会は確実に増えている。
    是非この「良い時期」を逃がすことなく、沖縄の企業がフランス市場に挑戦し続けて欲しいと思う。その為に私も全力を尽くします!
    (担当:大城)

  • 2017.01.10 【フランス駐在員】「オリガミ・サムライ」(ORIGAMI SAMURAI)

    沖縄の商品をフランスで紹介販売するには、どのような方法があるのだろうか。
    このような大きな命題を常に持ちながらここ数年過ごしてきた。そのような思いの中で今回、現実に沖縄企業が進出する現場に立ち会うことになった。

    ミヤギパッケージさんは60年以上にわたって沖縄の包装、梱包資材を手掛けている株式会社である。その自社ブランドである、高品質の紙で作成された鎧のインテリアオブジェ、「オリガミ・サムライ」(ORIGAMI SAMURAI) が1月20日から23日まで行われたヨーロッパ最大級の家具、雑貨、インテリア見本市である"メゾンエオブジェ"に出展し、好評を博した。世界中から2000社以上が出展してしのぎを削るこの展示会では、初回の出展で強力なバイヤーに目をつけてもらうのは至難の業。それにも拘わらず、オリガミ・サムライのブースには嬉しいことにパリの大手百貨店や、有名美術館のミュージアムショップバイヤー等から積極的な引き合いがあり、大きな手ごたえがあった。同展示会では何度も商談通訳をしてきたが、このような良い引き合いが初日からあるのは本当に稀だ。驚くと同時に、とても嬉しかった。

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    実を言うとこの商品は、展示会出展準備当初フランス側の日本商材コンサルタントからはあまり良いアタリはなかった。理由は、あまりにも想定顧客が限られている、ということだった。実際、私も個人的に「苦戦しそうだな・・」という印象を持っていた。しかし、結果は予想に反して好評。これには本当に驚いた。そして、今回のことで長年コーディネーターとして多くの企業等の進出、イベント等に携わってきた先輩の言葉を思い出した。
    「私たちは商品に関して、これはフランスでイケる、イケないと何となく分かっているつもりだけど、実は結局何が当たるかなんて誰も分からないものだよ。」
    まさに、その通りだった。
    それも全て、前向きでない意見を受けながらも決して折れず、当初の考えを貫き出展に至った本プロジェクトプロデューサーの森武司さんの行動力と、意思の強さの賜物だったと思う。良い商品であることはもちろん大前提だが、このようなプロジェクトを動かし、成功させるのはやっぱり人であり、強い意志が不可欠であることを再確認した経験だった。

    このオリガミ・サムライがフランスの一流店舗の商品棚に陳列され、フランス人の目に触れる日が来るのを楽しみに待ちながら、沖縄の県産品が一品でも多くフランス、ヨーロッパの市場に進出することを願っている。
    (担当:大城)

  • 2016.11.08 【フランス駐在員】フランス国際産業旅行産業展

    9月20日から23日までフランス国際産業旅行産業展が行われた。
    38年目を迎えるツーリズム産業における、フランス最大のB to B見本市。
    このイベントは観光関連のみならず、ビジネスやMICEなども目的としており、航空会社、旅行業者、ホテル等多くの企業が出展した。今イベントにおいて、OCVBがJNTOと共同出展した折、サポートアテンドとして参加させていただいた。

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    ここ数年、日本を訪れるフランス人旅行者は増加傾向にあり、2014年で17万人、2015年では21万人となり、それに伴って沖縄を訪れる旅行者も着実に増えている。今回の見本市はB to Bということだったが、それでも沖縄の観光客が増えてきているのを肌で感じるような場面が多々あった。

    沖縄旅行に関しては、各業者から前向きで具体的な質問が多く、いくつかの旅行業者からは「クライアントが沖縄旅行を希望しているので情報がほしい」という問い合わせもあった。
    ほんの10年ほど前までは、日本旅行者はある程度経済的に余裕のある人に限られ、旅行地も東京、京都、足を延ばしても北海道、広島、九州というのが王道で、沖縄まで足を延ばすということに興味を持つ旅行者は多くはなかった。しかし、ここ2〜3年のうちに日本を旅行するフランス人は世代、経済力ともに多岐にわたるようになり、旅行者の嗜好も多岐にわたっている。
    様々な世代、趣味嗜好の旅行者の増加、そして全体的な旅行者の増加で必然的に1回以上日本を訪れたことのある日本旅行リピーターも増え、一度日本旅行の「王道」を体験した、2回目以降の旅行で沖縄を選択する人たちは着実に増えてきているようだ。

    日本旅行者にとっての大きなデメリットであった飛行機での移動も、LCC便の増加拡大に伴い、価格の面でも沖縄旅行へのハードルはかなり下がってきている。そもそも、南の島、青い海、ビーチでのバカンスを非常に好むヨーロッパ人にとって沖縄が魅力的な場所であるのは当然なのだ。しかしこれまでは、日本旅行をした人たちがバカンスの最後にタイなどのビーチリゾートに移動しバカンスの後半を過ごすということが多く、現在もそういう人たちはまだまだ多いと思われる。
    そのような旅行者を、どのように沖縄まで引っ張ってこれるのか。。。手ごたえが出てきた近年の傾向に慢心せず、OCVBの方々と相談しながら潜在的旅行者の開拓を模索していきたいと思った見本市だった。
    (担当:大城)

  • 2016.09.02 【フランス駐在員】インテリア・雑貨の国際見本市「メゾン・エ・オブジェ」

    年に2回、1月と9月にフランス パリ郊外の展示会場にて行われる、インテリア・雑貨の国際見本市「メゾン・エ・オブジェ」は、多くの見本市の中でも規模および質ともに世界トップクラスの見本市と言える。

    一回の開催で約3,000社が出展し、総来場者数は8万人強。しかも来場者の多くが事業者、バイヤー、インテリア雑誌等の記者であり、売り込む出展者には最高の環境だ。

    その見本市に日本企業からも毎回多くの出展があり、その中で私自身は過去6年にわたって商談通訳・サポートを行ってきた。海外進出に成功した企業もあれば、まったく結果が残せなかった企業もまた見てきた。

    そこで、インテリア・雑貨で海外進出(特にヨーロッパ、フランス)する際に、・どのような商品が注目される傾向にあるか・出展する際に最低限心得なければいけない事・事前準備等を、「メゾン・エ・オブジェ」出展を前提として、私の完全に主観的な視点から感じた事を今回は書きたいと思う。

    そもそも「メゾン・エ・オブジェ」には審査があり、ある程度の基準を満たしていなければ出展することすら出来ない。実際、この見本市に出展した時点で商品に箔が付くような展示会であることを主催側は意図していて、それが質の高いバイヤー、大手インテリア、モード雑誌ジャーナリストへの呼び水となっている。しかし、出展できれば何とかなるかと思いきや、そうではない。なにせ3,000社がしのぎを削る展示会なので、最低限の準備をしていなければ、ろくに名刺交換もできない、なんて事もある。つまり、この展示会は海外進出の出発点に過ぎないのだ。

    ここで日本とヨーロッパの見本市の違いにふれたい。

    日本の場合、見本市は製品発表や名刺交換をすることが主だと思うが、ヨーロッパは会場で直接バイヤーが買い付ける商談の場だ。しかし、中にはプライスリストも郵送方法も納品方法も検討しないまま出展する日本企業もあり、実際にバイヤーが買い付けを希望しても対応できず、結局大事な顧客を逃がすということもある。逃がすならまだいいが、あいまいな取引をしてトラブルになる事もあり得るのだ。

    この為、出展する企業には

    1.出展する商品を売ることを大前提にし、商品の関税を含んだ価格表、送料、納品方法を決めておき、それらの書類を最低限英語に訳した状態で準備する(つまり、海外からの小口の発注対応も企業で出来るように環境を準備しておく)

    2.商品紹介のプレスリリース、プレスキットをフランス語と英語で用意する

    以上を最低限やっていただきたいと思う。商品紹介に関してなぜフランス語も?と思われるかもしれないが、この見本市は国際見本市とはいえ7割はフランス人なので、より前向きに商品に興味を持ってもらう為に、フランス語で準備することは重要だと考える。例えば、日本企業が海外の商品に興味を持った場合、日本語でのプレスリリースがあるのと、英語でしかないのではどのような感触を持つか、というのを考えるだけでその重要さは理解出来るだろう。プレスリリースに関してはより具体的な情報を掲載することが重要だと考えるが、企業の中には商品がコピーされることを恐れて情報掲載を渋る場合もある。その場合は商談用、プレス用、一般用と、3種のプレスリリースを作成し、より詳しい内容の商談用バージョンは実際に取引に進みそうなバイヤーおよびディストリビューターのみに配布するとすれば良いだろう。

    加えて、個人的な意見として、コピーされる商品というのは既に商品価値が高いものであり、新規の商品ではあまり心配する必要はないだろう。ただ、商品価値のあると注目されたものは必ずコピーされ、コピー商品が出回る事になる。大事なのは、コピーされても価値が揺るがないように、他の類似品とは素材が違う、とか、デザインを定期的に変えてシリーズ化していく等、企業努力が必要になる。実際、進出に成功している企業は、常にそういった努力を怠らないという印象を受ける。

    次に商品に関して、幸い日本製品は良質という考えが世界中のバイヤーの共通認識なので、商品の品質面で日本基準であれば危惧する必要は全くない。ただ、日本で考案しても製造は別の国で行った、というのは当然ながら日本製ではないので、バイヤーから見るとかなりの減点対象になるようだ。

    日本製でありつつ卸単価が低い、というのがバイヤーの気を引く大きなところだ。しかしながら日本製商品は単価がどうしても高くなるので、その辺の勉強をしなければ商談成立には結び付きにくいように感じる。ただ、単価が多少高くても中上流階級以上の顧客を抱えるバイヤーは興味を持つ。

    その場合

    1.エコな商品(再生資源利用等)

    2.オーガニック等、体に優しいもの

    3.ハイセンスなもの(トレンド)

    が要求されると思う。最後の「ハイセンス」というのが別業者から参入した企業にはかなり難問だが、そこは積極的に、事前にデザイナーの方々との接触を図ってみるのも良いのではと思う。

    というわけで、かなりざっくりと書かせていただいたが、私の経験では「売れる商品」は1〜2回の出展のうちに必ず何かしらの反応がある。多くの場合、その間に既にバイヤーが具体的な注文を入れたり、ジャーナリストから取材+プレスキットの要請を受けたり、ディストリビューターが販売契約を希望したりする。逆に1〜2回の出展で芳しい反応がない場合は、難しいと思ったほうがいい。つまり、「最初が肝心」だからこそ、初出展の際には手を抜くことなくこの世界での戦いに挑んで欲しい。

    沖縄県産の商品が海外進出、ヨーロッパに進出することを心より願っています!
    (担当:大城)

  • 2016.07.01 【フランス駐在員】C'est bon le Japon (セボン・ル・ジャポン)

    2016年6月24日(金)から26日(日)までの3 日間、ビジネスコンサルタント、コーディネート会社であるユーロジャパンクロッシング主 催の日本食と観光のイベントC'est bon le Japon (セボン・ル・ジャポン)がパリの流行発信基地ともいわれるマレ地区 にて開催された。本イベントは、パリの多くの方々に、寿司、天ぷら、焼き鳥などの 既知の日本食以上の「日本食文化」 を再発見していただく趣旨のイベント。

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    2013年に日本の観光庁主催・訪日旅行キャンぺーンで日本食イベントを開催した折、フランスでの日本食に対する関心度を目の当たりにしたことで2014年よりこのイベントが開催され今回で3回目となる。

    今年はお弁当、和菓子の他、和食器、工芸品、包丁など様々な商品が出展された他、新たに「酒ゾーン」を設け、日本各地の日本酒やビール(総 30 銘柄以上)を試飲・購入できるようになっていた。

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    入場料1ユーロがかかるが気軽に日本の食に出会えるとあって多くの来場客が訪れていた。また、マレ区はパリ流行発信基地であると同時に趣のある街並みが人気の観光地でもあるので飛び込みでフラッと入ってくる観光客も見受けられた。このイベント事体はBtoCの形態だが、主催の企業が日本企業のフランス進出をコンサルタント、およびサポートを行う会社ということもあり、前段階で興味を持ちそうな地元企業等に招待状を出すなど日本の出展企業が今後の展開につながるような働きかけも行っている。

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    正直な感想としてはまだ発展途中のイベントという印象だったが、場所においてもコンセプトにおいても、また何よりも主催が日本企業のフランス進出サポートを主とする会社であることからこれから大いに発展していくであろうポテンシャルの高さを感じた。

    また、本イベント担当バルビエさんによると、意外と複雑な商品発送についても日本の企業側は商品を日本国内の倉庫に送るだけでよく、それ以降のフランスまでの発送、関税手続き等は代行してくれるというのも非常に心強い。

    フランス、ヨーロッパに進出を検討している企業が独自でパリ市内にギャラリーを借り、コーディネーターを雇い、宣伝費を払う、と考えれば軽く数百万超える支出がかかる。しかしこの機会を利用すれば経費もかなり抑えられる上、宣伝効果や客層(30?60代の知的好奇心の高い比較的富裕層)も理想的なので、「まず、パリで試してみたい」という県内企業には出展を検討してみる価値は十分にあると思う。(担当:大城)

    イベントサイト:http://cestbonlejapon.com/

    主催企業ホームページ:http://www.ejcrossing.com/

  • 2016.05.02 【フランス駐在員】マルセイユで石垣焼と石垣ビーフ

    2015年、フランスでは1月と11月にイスラム系テロリストのパリ襲撃が起こり、消費者の購買意欲は落ち、外出を控えがちになったため特に外食産業が著しく冷え込んだ。特にパリでは外食産業の売り上げが例年の50%減という壮絶な数字が公式な数字ではないものの会話の中に飛び交い、実際にその噂を裏付けるようにパリ市内のレストランが次々と閉店している。正直なところ私の目から見ても現段階での沖縄の物産等のヨーロッパ進出は見送ったほうが賢明と考える。だが、その流れをもろともせず積極的に石垣焼窯元の石垣焼と、石垣ビーフを積極的に取り扱う、南仏マルセイユ「旅の夢」オーナーシェフ、上村一平さんがいる。なぜ石垣焼なのか、なぜ石垣ビーフなのか、お話を聞いてきた。
    上村シェフは「日本で当たり前のように行われている日本食における手間をここフランスでも同様に手を抜かず行う」ことを信念としている方。それは魚の扱い一つとっても釣り上げた瞬間から丁寧な処理が必要な日本食のため、契約している漁師の船に乗り自ら魚を釣り、処理を行ったもののみを提供している。当然、いい魚が釣れない日は店を閉めることもあるという。
    そんな姿勢の上村さんがまず出会ったのが石垣焼。美しい海を想起させるブルーは本来なら飲食業界ではタブーの色と考えられているがそこをあえて使用することで逆に新しい可能性を模索できると上村さんは考えている。さらに石垣焼の単なる器ではない、美術品としての価値も、今後上村さんのめざす星付きレストランとしての付加価値づくりに貢献する可能性があるのだ。
    このようなことから、上村さんは石垣焼を店舗のメイン食器として使用することを決め、日本からの大量購入を決断した。
    その後、食器デザイン発注等の関係で石垣島を訪れた際ゆいまーる牧場の石垣ビーフと出会いフランスのレストランに仕入れたいと考えるもそもそもフランスにこの牛肉を輸入する代理店がないことがわかり、考えた末自ら輸入業社を起業し現在石垣ビーフを輸入している。現段階では上村さんの日本食レストランのみで提供しているが、上村さんを通じて石垣ビーフを知ったフランス人シェフたちが取り扱いを検討しているという。上村さんの「本物を追及する姿」がフランスの星付きシェフたちにも知れ渡り、その目利きが信頼されているからこそ興味を持ってくれているといえる。
    世界の一級品と評されるものであれば、そしてよい出会いを得ることができれば、どんな状況であってもビジネスチャンスはあるということを上村さんのお話を聞いて感じた。確かに一流のものを求める富裕層の消費者はそもそもが自国の現状の経済に左右されることはない分、マスとは違った、安定した需要が期待できるかもしれない。しかもその層には価格競争の結果の商品を選ばず、あくまでも品質重視だ。そういう意味では品質はいいのだがどうしても単価の高くなる日本製品はヨーロッパにおいては特に富裕層をターゲットにするノウハウを身に着けると良いのではと感じた
    石垣焼窯元
    http://www.ishigaki-yaki.com/
    ゆいまーる牧場
    http://www.yuimarlfarm.com/

    南フランスの美食界で将来が期待されている上村一平シェフ
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    石垣焼を使用した伊勢海老の刺身の盛り付け
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